井口腎泌尿器科・内科 親水

手術室

手術について

当院では、クリーン度を保った手術室を完備しています。
泌尿器科領域の手術を中心として、人工透析患者様にはバリエーションに優れたバスキュラーアクセス(人工的に血液を戻す出入り口)の治療を提供しています。
日帰り手術から入院が必要な手術まで患者様の日常生活の状況に合わせて手術の対応をしています。
必要な場合は麻酔科医師が全身の麻酔管理を行いますので、ご安心ください。

透析治療をうけるためには

透析治療とは、体から大量の血液を抜き腎臓機能の一部(余分な水分や老廃物)を代替(人工腎臓に透析液を通します)し体に戻す事を言います。
通常の血管では1分間に150ml~300mlの血液を抜く事は不可能なため、人工的に血液を戻す出入り口を作る必要があります。
そのための出入り口をバスキュラーアクセスと言い代表的な方法がシャントです。

シャントについて

シャント作成のポイント

当院では、安全で心臓への負担が少ない箇所を血管エコーの情報を基に、直視した血管の状態を的確に見極め最良なサイズのシャント作成を心がけています。

最初のシャントが大切な理由

  1. シャントは体のどの血管に作成してもいいのですが、初回のシャントにトラブルが生じると次のシャントを次々に作成します。
  2. 自ずと使える血管がなくなってしまいついには反対側の手に作る事にもなります。

シャント合併症の種類

  1. シャント狭窄は、シャントの内側血管が細くなる事をいいます。
  2. シャント閉塞は、血栓等が細くなった血管につまり血液の流れがなくなる状態です。
  3. 静脈高血圧症やスチール症候群等は、血液の流れが影響する事も有ります。

シャントトラブルへのポイント

残存している血管をできる限り修復して使用する事で、次に使えるシャント血管を温存させる事が最良の選択と考えています。

シャントトラブルへの処置方法

  1. 外科的な治療のみを最優先するのではなく、経皮的にカテーテルを挿入しゴム風船で狭窄部分を拡げるシャントPTAも対応しています。
  2. 先端に風船が付いたカテーテルを使用し血栓除去手術も対応しています。
  3. カテーテルでの対応が困難な場合は種々のバスキュラーアクセス手術や長期間の使用が可能なカテーテル留置も行います。

シャント管理のポイント

  1. 長く使用して行くためには閉塞・感染等の予防です。
  2. 手遅れにさせないためには早期発見が一番です。
  3. シャントを守るのは本人及び家族の方の力が大切です。
  4. 朝起きたらシャント血管の熱さ・赤み・痛み等の異常がないかを観察してください。
  5. 異常と思ったら、次の透析来院まで待たずに先ずは連絡をお願いします。