井口腎泌尿器科・内科 親水

人工透析

透析室
透析室
透析室

腹膜透析と血液透析: 腎代替療法の選択

1.腹膜透析とは?

腹膜透析は、透析療法の一種で、腹膜内に透析液を注入し、不要な物質を体外に排出する治療法です。この治療法は、慢性腎臓病による腎機能の低下に対処するために選択されることがあります。以下は、腹膜透析に関する詳細です。
・手頃な選択肢: 腹膜透析は、患者が自宅で行えることができるため、通院が必要ない場合があります。これは、多くの患者にとって便利な選択肢となっています。
・柔軟性: 腹膜透析は、透析のセッションを自分のスケジュールに合わせて調整できるため、生活の質を向上させるのに役立ちます。
・合併症のリスク: 腹膜透析は、血液透析に比べて一部の合併症のリスクが低いことが報告されています。ただし、定期的な医師のフォローアップが重要です。

2.血液透析とは?

血液透析は、体外で血液を浄化する透析療法の一形態です。この治療法は、腎臓の機能が低下している患者に対して、血液中の不要な物質を取り除くために使用されます。以下は、血液透析に関する詳細です。
・病院での治療: 血液透析は、通常は病院や透析センターで行われます。週に複数回の透析セッションが必要です。
・効果的な浄化: 血液透析は、体内の毒素を効果的に除去するために使用され、一部の患者には最適な選択肢となります。
・合併症の注意: 血液透析には、血管アクセスの管理や透析に関連する合併症のリスクがあります。患者は医師と連携し、適切なケアを受ける必要があります。

3.どちらを選択すべきか?

腹膜透析と血液透析のどちらを選択するかは、個々の患者によって異なります。医師との協力が不可欠であり、以下の要因を検討することが重要です。
・腎臓の機能低下の程度
・患者の健康状態
・患者の生活スタイルと希望
・透析療法に関する医師の推奨事項
最終的な決定は、患者と医療チームとの共同で行うべきです。どちらの選択肢でも、適切なケアとフォローアップが重要です。

全身管理体制

血液検査をはじめとして、全身状態を把握しながらトータルケアの実践を目指しております。

1.血管造影室を設ける事でバスキュラーアクセスのトラブルとして多いシャント閉塞時(人工的に動脈と静脈を吻合)には経皮的に血管を拡張するPTA手術を随時対応する事が可能です。
また、バスキュラーアクセスの作成も行えるのでシャント作成後には外来または必要時は入院にて血液透析への導入が行えます。

2.検査体制

  • 血液検査:毎月2回で実施
  • 胸部エックス線写真:2ヶ月に1回
  • 心電図:3ヶ月に1回
  • 心エコー:6ヶ月に1回
  • 腹部エコー:6ヶ月に1回
  • ABI(足関節上腕血圧比):6ヶ月に1回
  • CT:随時対応

3.アメニティー

  • 天井からの吊り下げテレビを完備しております。

治療方法

従来の透析療法をさらに進化させたオンラインHDFの導入が始まりました。
無菌的に調整した透析液を置換液として使用する事で大量の置換が可能となります。
透析液による間欠的補液を行う事で血圧の急激な低下を予防する方法も可能となり患者様に負担の少ない優しい治療の提供が行えます。

送迎サービス

透析時はご自宅から透析室内までの送迎を職員が対応しております。
昨今の高齢透析者の増加に伴い車椅子での送迎が大半を占める状況となっておりますが、当院では可能な限り対応したいと考えております。
送迎サービスを希望や送迎サービスの範囲など、お気軽にスタッフまでご相談ください。
TEL:03-5661-3873

各透析環境の特徴(入所透析)

一般的な介護老人保健施設では、合併症の出現率が高い透析患者様は敬遠されます。
全身管理が特徴であり専門的な知識や技術が必要となるためです。

そこで当院では、外来で通院するのが一般的ですが、介護施設に入所しながら透析を行うことが可能です。

介護老人保健施設に入所されている透析患者様が、入所されながら透析を受けられる方法を「入所透析」と呼んでいます。

入所透析では単に透析を受けるだけではなく、リハビリも患者様に受けていただきます。
介護施設での生活の中で、合併症の予防や身体機能の維持・改善につなげ、可能な限り自宅での生活が続けられる状態を目指します。
介護と医療の連携により、患者様だけでなくご家族など周りの方にもご安心いただけるよう努めています。

各透析環境の特徴(入院透析)

入院透析では病室は全19床が個室(テレビ:32型・バリアフリートイレ・洗面所及びクローゼットが完備)です。

透析受入体制

当院では2004年10月1日の開設から外来透析から入所までを一貫してお受けしています。

  1. 外来通院者を対象とした通院透析可能。
  2. 医療処置として入院加療が必要とされる入院透析可能。
  3. 介護老人保健施設へ入所しながら透析治療が可能な入所透析。
  4. 在宅生活がより円滑により安全におこなえるようプログラムを作成。
  5. 住み慣れた地域でできる限り長く生活できる事を目指し、本人・家族と十分に相談したうえで、目標を決定しプログラムを作成。
  6. 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の3種類が揃っており、さまざまな状態の利用者に対応可能。

維持透析治療での相談に関しては随時、対応をしておりますので連絡をお待ちしております。
各連絡は下記の施設へお願いします。

  • 入所透析は介護老人保健室めぐみの地域連携室まで(TEL:03-5661-3875
  • 外来透析は透析室まで(tel:03-5661-3873
  • 入院透析のご相談は受付まで(tel:03-5661-3872

日本透析医学会教育関連施設

当院は、2012年4月1日から、東京女子医科大学との連携により、日本透析医学会教育関連施設として認定される事になりました。
今まで以上に、透析医学の発展、そして何より患者様の健康と満足のために日々努力してまいります。

各診療科目ごとに、経験豊かな専門医がきめ細かに対応いたします。
各種検査機器をはじめ完備した処置室、検査室、手術室等高度な医療には欠かせない数々の設備。心強い協力医療機関も得て、地域の皆様のご要望に、全力でお答えしてまいりたいと願っております。

透析室